Zen and the Art of Motorcycle Maintenance

TR6Cをレストアしてた頃の日記を、このブログに転載する予定だったけど、転載作業(要はコピペ)が案外めんどくさい。そのまま載せるとちょっとマズい文章もあったりで……

とはいえ、シーズンオフはツーリングのレポートも書けないし、バイクの修理も大したことやってなければ、当然ブログのネタも切れる。ということでネタが切れた時にでもボチボチ転載していこうかと。

今回は、足首を砕いて入院中、ヒマに任せて書いた日記を転載。写真はベッドの上。左上に見えるはマイ車椅子。
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20年ほど前に人文系の出版社が翻訳出版していた単行本の文庫版。単行本のほうは長い間絶版だったので、一時はプレミアム価格が付いていたようだけど、文庫化されたおかげで今では手軽に読めるようになっている。

文庫版の表紙の写真はショベルヘッドだけど、著者がこの本の旅で乗っていたバイクはホンダCB77スーパーホークなので、実際はOHCエンジン。

この本を最初に読んだキッカケは、会社で同じチームの緒賀さんに勧められたんだっけな(彼はバイクには乗らないけど大変な読書家)。表参道の裏手にある精神世界系の本屋にまだ単行本が売れ残ってると教えてもらって、お昼ご飯の後に一緒に買いに行ったんだっけ。

最初はとにかく難しい本という印象だったのと、途中何度か挫折したりもあって、読了するのに結局半年ぐらいかかったんじゃないかな。

読了直後から再読を始めたりして、今ではもう通しで5~6回は読んでると思う。今回の入院でも手元に置いてずっと読み直してる。

難しいと言っても、難度にムラのある構成になっていて、全体の1/3を占めるバイクにまつわる記述に関してはスラスラ読める感じ。

大学教育にまつわる記述や、第四部の殆どを占める哲学に関する考察が難解(というか単に興味が持てない話題で読みづらいだけかも)なんだけど、バイク乗りならこのへんは一回通しで読めば十分だと思う。

僕がバイクをいじり出してから手元に置いて読み返す箇所はだいたい決まっていて、オートバイ修理に関する論理的考察の手法を書いた第二部9章や、「クオリティ」の概念が登場した後、オートバイ修理と心のあり様を書いた第三部24~26章のあたり。

もうこのへんは何度読み返したことか分からないぐらい。オートバイと向き合う際に一番大事なことなんだけど、世の中のオートバイの本には一切書かれてないことが、ここには書いてある。

この本を読んでなければトリニティーにも通ってないと思うし、オートバイ修理だけに限らず、様々なことに、僕はこの本の影響を受けている。

もうひとつ、僕のこの本の楽しみ方を紹介。著者と息子が辿った道を、Googleストリートビューでノンビリなぞっていくのが結構楽しい。入院中か服役中でもなければ、こんな楽しみは見つけられないかもしれないけど……

ローレルから南下してレッドロッジを経由するボーズマンへの迂回路、国道212号線の景観なんて、この本の描写そのままで本当に素晴らしい。もしここをオートバイで走ることが出来たなら、どんなに気持ちがいいだろうか。

今の僕の夢のひとつは、彼らの辿った道をオートバイで走ること。もちろん全走破じゃなくていいから。もし本当に実行するならば、おそらく僕の人生でも最大級のイベントになるだろう。実行可能となる条件を考えても、精神的、肉体的、社会的、金銭的に、チャンスは相当限られたものになるに違いない。当然、何かしらの犠牲も払う必要があると思う。

もし自分が十代や二十代だったら、この本に感銘を受けて旅に出たいなんて思わなかったと思う。自分が四十代になって生まれた動機や衝動だからこそ、大事にしたいと思うのです。
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by motorshack | 2012-03-06 16:40 | その他
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