Drain and Adjaster Plug

一応1000マイルごとのエンジンオイル交換を心がけているけれど、今回は1500マイルぶりぐらいにオイル交換。

オイル交換の翌日、クランクケースの下側に付いている、プライマリーオイルのドレン兼プライマリーチェーンのテンション調整の穴を塞ぐボルトを増し締めしようとしたところ、グニャっと嫌な手応えが。

「やっちまった……」

このバイクに未だ僅かに残る怪しい箇所のひとつが、この穴だった。怖くてしっかりトルクがかけられず、常になんとなくオイルが滲んでいる状態。要はクランクケース側のネジ山が舐めかかっていたわけです。

今となっては、「そんなもんクランクケース組む前にしっかり修正しとけよ」と思うわけですが、初回レストア時の僕にとっては、単にクランクケースに無数に開いた穴のひとつでしかなく、どの穴にどんな役目のボルトが入り、一体どれぐらいのトルクがかかるのか、どれぐらいの頻度で取り外し、どれぐらい油圧がかかるのか、後で修正が利くのか利かないのか、優先度も重要度も正直全然わからなかった。

今でこそ指やスパナでネジを締めた手応えの経験値も増え、ちょっとでも不審な点があれば、ネジ山をタップやダイスで修正してますが、当時はそんな当たり前のこともやっていなかったわけです。

さすがにこのネジ山修正のためだけにエンジン降ろしてクランクケースを割るわけにもいかないので、巷で噂のエポキシ接着剤、ジーナスGM-8300とフッ素系離型剤を用意してネジ山再生にチャレンジしてみようと準備していたところ、隣でエンジンOH中の、イラクさんこと田中さんがドレンボルトを見て一言。

「これさ、ボルトの山が良ければ、まだネジ山に引っかかるんじゃない?」

ということでプライマリー関係のパーツ置き場をふたりで漁り、比較的山のきれいなボルトを一個見つける。試しに締めこんでみると…… あ、なんとか締められそう……!

ついでに座面がヘロヘロで使い物にはならないけど、山がすごくキレイなボルトも一個見つけたので、そいつをタップ替わりにクランクケースに指の力でスムーズに回せるまで何度か締めたり外したりを繰り返す。もちろんタップを通せば済む話なんだけど、この穴はエンジン降ろさないとタップすら通せない位置にあるクソ仕様なのです。

もともと使っていた厚めのアルミワッシャーも薄い銅ワッシャーに変更し、残っている健全な山を最大限に利用することで、ある程度トルクをかけて締めることが出来て、気になるようなオイル漏れも無し、という状態にまでなんとかこぎつけた。アドバイスだけにとどまらず、自分の作業の手を止め、お手伝いまでしていただけた田中さんに感謝!

ついでにタイミングライト購入後に初めてプライマリーサイドを開けたので、いい機会だから進角もチェックしてみた。ボイヤーの工場のラインのおばちゃんが油性マジックで書いたような目印を基準にするという、この会社のすべてが信用出来なくなるような方法で進角を合わせていたのだが、タイミングライトで照らしてみると全然タイミングが早い。ということで基盤を時計回り遅角方向に回す。再度タイミングライトで照らしてみるとバッチリ合ってる! 幸いにも基盤側の調整範囲内でなんとか収まった。

これでエンジンの調子がどう変わるのかまだ良くわからないけれど(そもそも調子が悪いという印象も無かったので)、少なくともケッチンを喰らう回数がちょっと減りそうなのは嬉しい。
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by motorshack | 2012-05-28 01:07 | TR6C日記
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